
GLP-1注射 オゼンピック(2.0mg) の使用方法
概要:GLP-1注射 オゼンピック(2.0mg)
オゼンピックは、2型糖尿病の治療や体重管理に使用されるGLP-1受容体作動薬の一種で、週に1回の皮下注射として投与されます。適切な使用方法を守ることで、効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。以下に、オゼンピックの使用方法と注意点を詳しく説明します。
服用方法
- 毎日決まった時間に投与してください(食事とは関係ありません)
- 投与を忘れてしまった場合、できる限り早く投与し、次の投与時間はこれまでと同じ時間にしてください
- 投与を忘れた際、翌日の投与量を増やすことは避けてください
- 1週間に一度、0.25mg/回から開始し、0.5/回、1.0/回まで増やすことが可能
※医師から血液検査を指示された方は、指示に従ってください
注射の手順
- 準備:空打ち: 初回使用時や新しいペンを使用する際は、空打ち(エアショット)を行い、注射器内の空気を抜いてください。
- 注射部位の選択:適切な部位: 腹部、上腕部、大腿部の外側が推奨されます。毎回、注射部位を2~3cm以上ずらして注射してください。
- 注射:皮下注射。皮膚の下に針を挿入し、薬液をゆっくりと注入します。血管内への注射ではないことに注意してください。
- 後処理:針の処理について使用後の針は再利用せず、適切に廃棄してください。一般ごみとして捨てず、医療廃棄物として処理する必要があります。
保管方法
次の食事前に気づいた場合でも、その日は飲まないでください。
- 未使用のペン:2~8℃で冷蔵保存してください。凍結は避けてください。
- 使用中のペン:使用開始後は、室温〔冷蔵庫(2~8℃)も含む〕で保管し、8週間以内に使用してください。
注意事項
- 妊娠中・妊活中・授乳中・産後3ヶ月以内の方は服用しないでください。
- 他のお薬を使用されている方は医師にご相談ください。
- 他の医療機関を受診する際は、服用していることを申し出てください。
※医薬品の販売業の許可を受けていない一般の方がフリマアプリ等で医薬品を販売した場合、薬機法24条1項に違反する可能性があります。このような行為は必ず控えてください
注射方法と安全管理について
オゼンピックを使う際は、正しい注射方法をしっかり理解することが大切です。また、低血糖が起こったときの対処法や、使用済みの注射器・針の安全な処理方法についても学んでおきましょう。不安がある場合は、医師や薬剤師に相談してください。
低血糖に注意
オゼンピックを使用すると、低血糖(めまい、ふらつき、冷や汗、動悸など)が起こることがあります。その場合は、すぐに糖分(砂糖やジュースなど)をとりましょう。
ただし、「アカルボース」「ボグリボース」「ミグリトール」などの糖尿病薬を併用している方は、砂糖ではなくブドウ糖をとる必要があります。
また、重度の低血糖では意識を失うこともあるため、家族や周りの人にもオゼンピックを使っていることを伝えておくと安心です。
運転や高所作業時の注意
低血糖が起こると、意識がもうろうとしたり判断力が低下したりすることがあります。そのため、車の運転や高所作業をするときは特に注意が必要です。低血糖が起こりそうなときは、事前にブドウ糖などを準備しておきましょう。
効果を確認するための定期検査
オゼンピックを使用している間は、定期的に血糖値や尿糖の検査を行います。
もし3~4ヶ月使用しても十分な効果が得られない場合は、医師の判断で他の治療に切り替えることがあります。
服用をやめた後の影響
- オゼンピックは持続性のある薬のため、使用を中止してもしばらく効果が続きます。
- 血糖値の変動や副作用が起こる可能性があるため、異常を感じたらすぐに医師や薬剤師に相談してください。
糖尿病性網膜症の悪化に注意
急に血糖コントロールが改善されると、視力の低下や視野が狭くなるなどの症状(糖尿病性網膜症)が悪化することがあります。
急性膵炎(すいえん)の兆候
激しい腹痛や嘔吐(おうと)が続く場合は、急性膵炎の可能性があるため、すぐに医師の診察を受けてください。急性膵炎と診断された場合は、オゼンピックの再使用はできません。
胃腸の症状に注意
吐き気や下痢が起こることがあります。これらの症状が続く場合や、膵炎の疑いがあるときは、医師に相談し、必要に応じて検査を受けてください。
脱水と腎障害に注意
下痢や嘔吐が長引くと、脱水を起こし、急性腎障害(尿が減る、むくむ、体がだるい)が発生する可能性があります。水分補給をしっかり行い、症状が続く場合は医師に相談してください。
甲状腺の異常
首にしこりを感じたり、腫れたりする症状が出た場合は、医師の診察を受ける必要があります。
胆のうや胆管の病気
胆石症や胆のう炎、胆管炎などが起こることがあります。腹痛などの症状が出たら、医師に相談し、必要に応じて検査を受けてください。
妊娠・授乳中の使用について
妊娠中の方、または妊娠を予定している方(2ヶ月以内)は、オゼンピックを使用せず、医師と相談のうえインスリンに切り替えてください。
授乳中の方も、医師に相談してから使用を検討してください。
他の医師や薬局で薬をもらうとき
オゼンピックを使っていることは、他の医師を受診するときや、薬局で薬を購入するときに必ず伝えてください。これは、他の薬との相互作用を防ぐためにとても重要です。
主な副作用
特にご注意いただきたい重大な副作用と、それぞれの主な自覚症状を記載しました。副作用であれば、それぞれの重大な副作用ごとに記載した主な自覚症状のうち、いくつかの症状が同じような時期にあらわれることが一般的です。
このような場合には、ただちに医師または薬剤師に相談してください。
重大な副作用
- 低血糖:お腹がすく、冷汗が出る、血の気が引く、疲れやすい、手足のふるえ、けいれん、意識の低下
- 急性膵炎:吐き気、嘔吐、激しい上腹部の痛み、背中の痛み、お腹にあざができる、お腹が張る
- 胆嚢炎:発熱、寒気、白目が黄色くなる、右上腹部の強い痛み、吐き気、嘔吐
- 胆管炎:発熱、白目が黄色くなる、右上腹部痛、皮膚が黄色くなる
- 胆汁うっ滞性黄疸:白目が黄色くなる、皮膚が黄色くなる、尿の色が濃くなる、体がかゆくなる
以上の自覚症状を、副作用のあらわれる部位別に並び替えると次のとおりです。これらの症状に気づいたら、重大な副作用ごとの表をご覧ください。
- 全身:冷汗が出る、疲れやすい、けいれん、発熱、寒気、体がかゆくなる
- 頭部:意識の低下
- 顔面:血の気が引く
- 眼:白目が黄色くなる
- 口や喉:吐き気、嘔吐
- 腹部:お腹がすく、激しい上腹部の痛み、お腹が張る、右上腹部の強い痛み、右上腹部痛
- 背中:背中の痛み
- 手・足:手足の震え
- 皮膚:お腹にあざができる、皮膚が黄色くなる
- 尿:尿の色が濃くなる
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